沈香の種類
沈香を空薫と聞香で聞く
茶心香心堂では毎年1月の講座は、お香木の種類を知り、焚き方を学び、薫りを感じる内容で行っています。
外部講座は、一昨日の恵比寿よみうりカルチャーから。
空薫ではまず老山白檀を楽しみ、その後聞香で沈香の数種類と伽羅の2種類を楽しみました。
講座が終わる頃には私も含めて皆ぽわーんとしてしまいます。
私自身、一番大変なのはこの内容。ぽわーんとして、必要な事をお話したかどうか忘れてしまっています。
沈香の種類
香道ではお香木を伽羅を含めて6つの種類に分けています。なので、この6種類しかないと思われている方もいらっしゃいます。
実は、もっとたくさんの種類があります。
大きくわけて、2つ。この2つの分類の中で沢山のランクで薫りが分かれます。薫りの質であったり、薫りの持続力であったり、評価点は様々です。
沈香の採れる樹が健康であれば、樹脂は採れません。樹に何等かの傷がつき、樹がその傷から自分を守るために樹脂を樹の中に滲ませます。私たちが見ている沈香の形は樹そのままではなく、樹から樹脂の含まれているところだけ。自然の造形で同じ形はふたつとありません。また薫りも然り。
タニ沈香
産地インドネシア、マレーシア
薫りの特徴としては、すっきり辛口。直線的。佳いランクになるほど、辛口だけではなく重みや甘みもでてきます。
木質部内の樹脂が香るのですが、樹自体が硬い感じ。現在分割りや数珠、香合などはこのタニ沈香で作られていることが多いです。
タニ沈香
シャム沈香
産地 ベトナム、タイ、カンボジア等 現在はベトナム産と一括表記。昔のシャム王国で採れたもの。
薫りの特徴としては、甘み。ふわ~と広がる感じ。佳いランクになるほど、甘みだけではなく、苦味や辛味、酸味などもでてきます。
沈香の生の形としては、タニに比べると小ぶり。動物の爪のような形や馬蹄と呼ばれる小さなサルノコシカケのような形だったり。
最近見かけない大物 シャム沈香220g
現在は、シャムとタニを合わせたハイブリッド種も存在しています。
普段、練香や線香づくりの際は、粉末の沈香しかご覧いただけないので、1月の講座での形の紹介は楽しんで頂けています。
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